魚料理は難しい。
というのも、一般の主婦でもプロでも焼き過ぎてしまうことが多いからです。
でも、低温真空調理を行えば、ふわふわ~またはとろとろ~としたなめらかな食感にすることもできます。
そこで今回は、
- 魚の最適な調理温度とは?
- 菌リスクを下げるにはどうすればいいか?
をまとめました。
魚の最適な調理温度は45~55℃
お肉の調理温度は56~65℃あたりと言われているのに対し、魚の調理温度は42~60℃とちょっと低めの温度でも熱が入ります。
というのも、哺乳類と魚は平常体温が異なるから。
魚は水の中に住むので、お肉よりも低い温度でタンパク質が変性するんです。
(ちなみに海でも寒い地域の魚はより低い温度でタンパク質が変性します)
魚の種類にもよりますが、おすすめの温度はこちら。
- とろとろになる温度:45~47℃
- ほぐせるくらいの温度:48~55℃
2.5cmの厚みの場合、20~25分ほどで調理できます。
魚の菌リスクを下げるには刺身用を買おう!
ただ、ここで注意が必要なのは、この温度では殺菌できないかもしれないということ。
USDA(米国農務省)によると63℃で加熱を行うようにとしています。
殺菌するには、お肉同様の温度にしなくては殺菌リスクが高いのです。
が、手っ取り早くリスクを減らす方法があります。
それは、刺身用の魚を買うこと。
刺身用なら、新鮮で菌のリスクが低いので生で食べられますよね。
生で食べられるんだから、半生でも大丈夫でしょっていう話です。
付け加えると、海外産の養殖魚を選ぶこともけっこう大事です。
というのも、初心者が知っておきたい5つの食中毒対策でも書いた通り、これは一度冷凍されればアニサキスや条虫類などの寄生虫は死んでくれるから。
ただ、冷凍で菌は死にません。
なんで、刺身用かつ海外産の養殖魚のものをチョイスする良いかと思います。
(間違っても、自分で釣った魚を低温調理するのはやめましょう笑)
魚を55℃以下で何時間も調理するのは危険!
ちなみに、中心まで加熱できてないかもしれないからと、45℃とかで1,2時間とか調理する方がいます。
が、これはかなり危険です。
55℃以下は菌が増えやすい温度帯。
なんで、長くても調理時間が30分になるように、厚みや温度を調整しましょう。
例えば、2.5㎝の厚みのものであれば冷蔵庫から出して目標温度になるまでだいたい20~25分ほどで十分です。
それより分厚い場合は温度計を使って中心温度を計りながら調理しましょう。。
まとめ
いろいろと長々書いてしまいましたが、ポイントとしては3つ。
- 47℃前後でとろふわ食感になる!
- 魚は刺身用かつ、海外産の養殖ものがベスト!
- 調理時間は長くても30分以内になるよう温度や厚みを調整する!
また、魚のレシピをまとめたいと思ってますが
皆さんも調理温度で食感がどう違ってくるのかいろいろと試してみてください。
参考にした文献
- 『Modernist Cuisine at Home現代料理のすべて』Nathan Myhrvold,Maxime Bilet著
- 『Cooking for Geeks料理の科学と実践レシピ』Jeff Potter著
Modernist Cuisine at Home 現代料理のすべて