低温調理でお肉を茹でると、決まった時間以上に茹でたはずなのにピンク色に見えることってありますよね。
もちろん、調理器によっては設定温度より実際の温度が低かったり、うまく水が攪拌されておらず熱が全体に行かなかったりという原因もあります。
その場合は、もちろん再加熱が必要なのですが、
そうでない場合は、実はほとんどタンパク質のせいなのです。
【追記:2019/1/20】
改めてまとめましたので、もっと詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
お肉の赤色とミオグロビンの関係
以前も紹介した『Cooking for Geeks』によると
お肉が赤いのは、血液ではなくミオグロビンというタンパク質のせい。
元々これは紫色をしているのですが、酸素と結びつくとオキシミオグロビンとなり赤色に変わります。(動脈が赤くて、静脈が青いのもこれのせい!)
どんな働きをしているかというと、筋肉組織に酸素を運ぶ役割をしていて、歩いたりなどの運動する部分に多くあります。
お肉ごとミオグロビンの量は以下の通り。
- 鶏むね肉:約0.05mg/g
- 鶏もも肉:約2mg/g
- 豚肉:1~3mg/g
- 牛肉:約10mg/g
鶏むね肉が他のお肉より色が薄い理由もうなずけますね。
そして、他にもお肉の色は酸素との接触やpHレベル、保存条件によっても変化します。
低温調理をしたときは、十分に調理したはずなのにピンク色に見えたりしますが、それはこのミオグロビンのせいなのです。
ミオグロビンは約60℃から変性し始めます。
つまり、60℃以下での低温調理だと変性しきらないというわけです。
ただ、気をつけるに越したことはありません。
特に鶏肉や豚肉は要注意。
(この前も書きましたが、55℃以下は危険!調理時間は温度に合わせて充分加熱してください)
赤色すぎるな、と思われたときは再加熱してくださいね。
参考本は、こちら『Cooking for Geeks』でした!
低温調理をするなら読んでおきたい1冊です。
ぜひどうぞ〜